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キャンプのために車を持つか、行くたびに借りるか。キャンプにしか使わないなら、分かれ目は「年に何回行くか」だ。この記事では、同じ車種(トヨタ シエンタ)をそろえて、カーリースの年額と、レンタカー・カーシェアの1回あたりの料金を公式の料金表から並べ、何回目で逆転するかを計算する。
先に数字を1つ。日本オートキャンプ協会の「オートキャンプ白書2025」の発表によると、2024年に1年間でキャンプをした平均回数は5回、泊数は6.7泊だった(出典9)。年5回なら、借りるほうが出費は小さい。時間の料金だけで比べると、リースのもらえるプランの年額(394,680円)を超えるのは、借り方によって18回目〜45回目になる(標準プランの年額386,760円と比べるなら17回目〜44回目)。
料金は、2026年9月25日に各社の公式ページで確かめた時点のもの(ニコノリの料金は、ページの表示では2026年9月20日時点)。変わることがあるので、決める前に必ず公式ページで確かめてほしい。
目次
先に結論:キャンプだけに使うなら、年5回では借りたほうが安い
- カーリース(ニコノリ・シエンタ X)……月々均等払いで、もらえるプラン(9年)が月32,890円、標準プラン(5年)が月32,230円(税込)。年額は 394,680円/386,760円。車検・税金・自賠責は入っているが、任意保険・駐車場代・燃料は別
- レンタカー(トヨタレンタカー W1クラス)……24時間まで13,200円、以降24時間ごとに9,900円(一般料金・税込)。免責補償料やオプションは別
- カーシェア(タイムズカー ミドル)……24時間まで8,800円、36時間まで11,000円(税込)。ガソリン代と補償は込みで、別に距離料金がかかる
- 分かれ目……1回48時間のレンタカーなら18回目、1回36時間のカーシェアなら36回目で、もらえるプランの年額(394,680円)を超える。標準プランの年額(386,760円)と比べると、48時間のレンタカーは17回目、36時間のカーシェアは36回目のまま(どちらも時間の料金だけで比べた場合)
ただし、これは「車をキャンプにしか使わない」場合の話だ。ふだんの通勤や買い物にも車を使うなら、比べる相手は「キャンプの回数」ではなく「毎日の暮らし」になる。そこは最後の節で整理する。
比べる条件:同じシエンタで、1泊2日のキャンプを想定する
3つのサービスで、同じ車を借りたり持ったりした場合の料金を比べるため、車種はトヨタ シエンタにそろえた。
- ニコノリ……シエンタのページで料金の例に使われている「X」グレード。排気量1500cc・定員5人・前輪駆動・WLTCモード燃費18.2km/Lと表示されている(出典1)
- トヨタレンタカー……シエンタは「ミニバン・ワゴン」のW1クラスに入っている。車種を指定して予約すると1回2,200円(税込)のオプション料金がかかり、「車種おまかせ」ならかからない代わりに同じクラスの別の車種になることがある、と書かれている(出典5)
- タイムズカー……シエンタは「ミドル」のクラスに入っている(出典3)
1泊2日のキャンプは、朝に出て翌日の午後に帰ると、借りる時間が24時間を超えることがある。そこで、レンタカーとカーシェアは「24時間まで」と、それを超える場合の両方を載せた。
カーリース:ニコノリのシエンタ X は年いくらか
ニコノリのシエンタのページには、2つのプランの料金が並んでいる(価格はすべて税込、2026年9月20日時点、頭金0円)(出典1)。
| プラン | 月々均等払い | ボーナス併用払い | 契約が終わるとき |
|---|---|---|---|
| もらえるプラン 9年(108回払い) | 月32,890円 | 月13,200円+ボーナス月117,873円×18回 | 車がもらえる。走行距離の制限なし |
| 標準プラン 5年(60回払い) | 月32,230円 | 月12,100円+ボーナス月120,225円×10回 | 原則は返却(気に入れば買い取りも可)。走行距離は5年間30,000km |
月々均等払いを1年分にすると、次のとおり。
- もらえるプラン:32,890円 × 12 = 394,680円
- 標準プラン:32,230円 × 12 = 386,760円
月々の料金に何が入っているかは、同じページのよくある質問に書かれている。まとめると、車そのものの代金と登録にかかる費用、税金と強制保険(自動車税・重量税・自賠責)、車検と新車のときの点検(1ヶ月・6ヶ月)、半年に1回のオイル交換、3種類の液の補充、それにメーカー保証(3年または60,000km)だ。オンライン販売で契約すると、液の補充は使えないという注記もある(出典1)。
ここからは筆者の読み方です。この一覧に任意保険と駐車場代は載っていない。燃料も自分で入れる。リースで車を持つときの1年の出費には、上の年額に、少なくともこの3つが加わる。
走行距離について、同じページのよくある質問は、年間の走行距離が5,000km程度であれば標準プランでも十分使えるとし、距離が気になる人には制限のない「もらえるプラン」を挙げている(出典1)。遠くのキャンプ場へ通う人の距離の決め方や、返すときの汚れの精算は、カーリースの車でキャンプに行く前に確かめることで詳しく書いた。
レンタカー:トヨタレンタカー W1クラスは1回いくらか
トヨタレンタカーのWクラスのページによると、W1クラス(シエンタなど)の一般料金(税込)は、キャンプに関わるところを先に書くと次のとおり。
- 24時間まで……13,200円
- それ以降……24時間ごとに9,900円
- 超過料金……1時間あたり1,650円
- 短い時間……12時間までは9,900円、6時間までは7,700円
東京23区などの店舗には、これより高い「東京料金」が別に設けられている(24時間まで15,840円)。ハイシーズン料金の期間もある。表示価格には免責補償料・オプション料金は含まない、料金は店舗によって異なる場合がある、とも書かれている(出典4・出典5)。
48時間まで借りると、24時間までの料金に、次の24時間の料金を足して 13,200円 + 9,900円 = 23,100円 になる。24時間を少し超えるだけのときに、超過料金と次の24時間の料金のどちらで数えるかは、予約のときに店で確かめたい。
事故のときの自己負担(免責額)をなくす「免責補償制度」と、それに加えてノンオペレーションチャージ(NOC)の支払いも免除する「安心Wプラン」が選べる。安心Wプランは1,650円(税込)/24時間で、免責補償制度に550円を足した額と案内されているので、免責補償料は 1,650円 − 550円 = 1,100円(24時間ごと)になる。1・2ナンバー車は、どちらも別の額が決まっている(出典6)。
キャンプで気になる決まり:ペットと汚れ
- ペット……乗せられる車はW・V・SUVの3つのクラスに限られ、ペットは犬か猫で10kg以下。ケージ(70cm×90cm×75cm以内・自分で用意)に入れて荷室に置き、下にレジャーシートなどを敷く。予約のときに申し出が必要で、料金は1回2,200円(税込)(出典7)
- 汚れ……事故・盗難・故障・汚損などで修理や清掃が必要になった場合、その期間の営業補償としてNOCがかかる。自走して予定の店舗に返した場合で20,000円(出典6)。ペットの同乗でも、著しい臭気・汚損・破損などで修理が必要になればNOCを支払う、と書かれている(出典7)
カーシェア:タイムズカー ミドルは1回いくらか
タイムズカーの利用料金のページによると、料金は車種によって3つのクラスに分かれている。シエンタが入るミドルの料金は次のとおり(税込)。
| 時間料金 | 6時間まで | 12時間まで | 24時間まで | 36時間まで | 48時間まで | 72時間まで |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 330円/15分 | 6,490円 | 7,700円 | 8,800円 | 11,000円 | 13,200円 | 18,700円 |
時間の料金とは別に、距離料金が20円/kmかかる。時間料金で使う場合は、20kmを超えてからの走行距離が対象になる(出典2)。キャンプ場までの往復の距離から20kmを引き、20円を掛けた額が、上の料金に足される。
そのほかの費用は次のとおり。
- ガソリン代……利用料金に含まれていて、満タン返しは要らない(出典3)
- 月額基本料金……個人プランは880円。同じ額を利用料金として使えるので、乗った月は実質0円になる(出典3・出典8)
- 補償……対人・対物は無制限などの補償が利用料金に含まれている。事故時のNOCとタイヤの実費、バッテリーあがり・キーのインロック・ガス欠とそれに関わる搬送(レッカー等)の費用を免除する「安心補償サービス」は550円/利用(出典2・出典10)
キャンプで気になる決まり:ペット・灯油・汚れ
タイムズカーのルールとマナーのページには、キャンプに関わる決まりが並んでいる(出典11)。
- ペットは、ケージに入れていても乗せられない(盲導犬・介助犬・聴導犬は別)
- 荷室も含めて、灯油等の危険物の積載は禁止
- 返す場所は、借りたステーションの専用の区画
補償制度のページには、汚損の例として、煙草の臭いの除去、ペットの毛や臭いの除去、嘔吐や灯油の積載による清掃と臭いの除去などが挙がっていて、実費に加えてNOC(2万円)がかかる(出典10)。
ここからは筆者の読み方です。犬を連れて行く人と、冬に灯油のストーブを持って行く人は、タイムズカーは候補から外れる。トヨタレンタカーでも、ペットはクラスと大きさの条件つきだ。
年に何回行くと、リースの年額を超えるか
ここからは筆者の計算です。トヨタレンタカーのW1クラスとタイムズカーのミドルの、1回あたりの時間の料金だけを積み上げて、リースの年額(もらえるプラン 394,680円・標準プラン 386,760円)と比べる。表の「超える回数」は、もらえるプランの年額との比較。標準プランの年額と比べると、48時間のレンタカーは17回目、24時間のカーシェアは44回目で超え、ほかの2つは表と同じ回数になる(計算は表の下)。
| 借り方(1回あたり) | 年5回 | リースの年額を超える回数 |
|---|---|---|
| トヨタレンタカー W1 48時間(23,100円) | 115,500円 | 18回目(415,800円) |
| トヨタレンタカー W1 24時間(13,200円) | 66,000円 | 30回目(396,000円) |
| タイムズカー ミドル 36時間(11,000円) | 55,000円 | 36回目(396,000円) |
| タイムズカー ミドル 24時間(8,800円) | 44,000円 | 45回目(396,000円) |
表の計算は次のとおり。
- レンタカー48時間:23,100円 × 5 = 115,500円。23,100円 × 17 = 392,700円(もらえるプランの年額よりまだ下、標準プランの年額は超える)、23,100円 × 18 = 415,800円
- レンタカー24時間:13,200円 × 5 = 66,000円。13,200円 × 29 = 382,800円、13,200円 × 30 = 396,000円
- カーシェア36時間:11,000円 × 5 = 55,000円。11,000円 × 35 = 385,000円、11,000円 × 36 = 396,000円
- カーシェア24時間:8,800円 × 5 = 44,000円。8,800円 × 44 = 387,200円(もらえるプランの年額よりまだ下、標準プランの年額は超える)、8,800円 × 45 = 396,000円
この表には、どちらの側にも入れていない費用がある。
- リースの側……任意保険、駐車場代、燃料
- レンタカーの側……免責補償料(1,100円/24時間)などのオプション、燃料、車種を指定するなら2,200円
- カーシェアの側……距離料金(20kmを超えた分に20円/km)、安心補償サービス(550円/利用)、乗らない月の月額基本料金(880円)
リースの側に足す任意保険と駐車場代は、住む場所や年齢・等級で大きく変わるので、ここでは数字を置かなかった。自分の見積もりの額を足すと、分かれ目の回数はさらに後ろへずれる。逆に、レンタカーやカーシェアで遠くのキャンプ場へ通う人は、燃料や距離料金のぶん、1回の額が上がる。自分の数字を入れて計算し直してほしい。
車を買う場合に、毎年かかる税金
車を買って持つと、リースの料金に含まれていた税金や車検の費用を自分で払うことになる。そのうち毎年かかる自動車税(総務省の2019年の説明では「自動車税(種別割)」)は、乗用車なら総排気量で決まる。
総務省の説明によると、自家用の乗用車(登録車)のうち、初回新規登録が2019年10月1日以降のものは税率が引き下げられ、1,000cc超1,500cc以下の区分は年30,500円になった(出典12)。都道府県も早見表を出していて、千葉県の「令和8年度自動車税税率及び月割税額早見表」(令和8年4月1日現在)は、税率が引き下げられた自家用乗用車の税額を「恒久減税」の表として別に載せている(出典13)。いまの年度の額は、住んでいる都道府県の早見表で確かめてほしい。
ここからは筆者の読み方です。シエンタ X(1500cc)を買った場合、毎年の自動車税はこの区分に当たる。ただし、グリーン化税制に当たる車は、軽課または重課の税額になる(出典13)。購入の場合はこれに、車両代、車検のときの重量税と自賠責保険料、点検・整備、任意保険、駐車場代、燃料が加わる。車両代と下取りの額は人によって違いすぎるので、この記事では年額を出していない。
数字だけで決めないほうがいいこと
ここからは筆者の読み方です。年5回なら借りたほうが安い、という計算は、車をキャンプにしか使わない人の話だ。次に当てはまる人は、回数の計算とは別に考えたい。
- ふだんも車を使う人……通勤や買い物、子どもの送り迎えで車が要るなら、「持つかどうか」はキャンプの回数だけでは決まらない。ふだんの使い方も含めて、リース・購入・借りる方法を比べ直したい
- 犬を連れて行く人……タイムズカーは同乗禁止。トヨタレンタカーは犬・猫で体重10kg以下など条件つき。条件から外れるなら、この2社で借りる道は無い
- 灯油のストーブを持って行く人……タイムズカーは灯油等の危険物の積載を禁止している
- 荷物を積みっぱなしにしたい人……借りる車は、行くたびに荷物を積んで、返す前に全部下ろすことになる。キャンプ道具の積み方はキャンプ道具の車への積み方で扱っている
- 泥や砂が気になる人……借りる車は、汚損で清掃が必要になるとNOCがかかる。雨上がりのサイトで動けなくなったときの対処はキャンプ場で車がスタックしたらにまとめた
ニコノリの見積もりを取る
ふだんも車を使う、犬を乗せたい、道具を積んだままにしたい、という人は、リースの見積もりを取って、任意保険と駐車場代を足した1年の額を出してみると判断しやすい。ニコノリは、この記事で使ったシエンタの料金と、月々の料金に含まれる項目を公式サイトに載せているカーリースだ。仮審査の申し込みと同時に契約が確定することは無い、とページに書かれている(出典1)。
※広告リンクです。料金は、申し込む前に公式サイトの車種ページで確かめてください。
見積もりのときは、もらえるプランと標準プランの両方を出してもらい、年間の走行距離(ふだんの距離+キャンプ場までの往復×年の回数)を伝えて相談したい。
まとめ
- ニコノリのシエンタ X は、月々均等払いで月32,890円(もらえるプラン9年)/月32,230円(標準プラン5年)。年額は 394,680円/386,760円。任意保険・駐車場代・燃料は別
- トヨタレンタカー W1 は24時間まで13,200円、以降24時間ごとに9,900円。免責補償料などは別
- タイムズカー ミドルは24時間まで8,800円、36時間まで11,000円。ガソリン代込みで、20kmを超えた分に距離料金20円/km
- オートキャンプ白書2025では、2024年の平均は年5回。キャンプにしか使わないなら、年5回では借りたほうが出費は小さい。時間の料金だけで比べると、もらえるプランの年額(394,680円)を超えるのは18回目〜45回目、標準プランの年額(386,760円)なら17回目〜44回目
- ふだんも車を使う、ペットを乗せる、灯油を積む、荷物を積みっぱなしにしたい人は、回数の計算とは別の理由で、「持つ」ほうを考える余地がある
参考にした情報源
- ニコニコカーリース ニコノリ「トヨタ シエンタ」(Xグレードの料金:もらえるプラン9年 月々均等32,890円(1年分に直すと394,680円)・ボーナス併用 月13,200円+117,873円×18回、標準プラン5年 月々均等32,230円(1年分に直すと386,760円)・ボーナス併用 月12,100円+120,225円×10回、2026年9月20日時点。月々の料金に含まれる項目とメーカー保証3年または60,000km、年間5,000km程度なら標準プランでも十分という走行距離の回答、標準プランの走行距離5年間30,000km、Xの排気量1500cc・定員5人・燃費18.2km/L)
- タイムズカー「利用料金」(ミドルの最大時間料金:24時間まで8,800円・36時間まで11,000円・48時間まで13,200円・72時間まで18,700円、距離料金20円/km・20kmを超えた分、安心補償サービス550円)
- タイムズカー「料金」(ガソリン代込み、月額基本料金を利用料金として使える、クラス別の車種)
- トヨタレンタカー「料金一覧」(表示価格に免責補償料・オプション料金は含まない、店舗により異なる場合がある)
- トヨタレンタカー「ミニバン・ワゴン(Wクラス)」(W1クラスの車種と料金:24時間まで13,200円・以降24時間毎9,900円・東京料金15,840円、車種指定のオプション料金2,200円)
- トヨタレンタカー「保険・補償」(免責補償料1,100円(税込)/24時間、安心Wプラン1,650円/24時間、NOC 20,000円/50,000円)
- トヨタレンタカー「ペットの同乗について」(ペット同乗サービス料2,200円、犬・猫で10kg以下、W・V・SUVクラス、ケージとレジャーシート、NOC)
- タイムズカー「月額基本料金」(個人プラン880円・無料利用料金880円)
- 日本オートキャンプ協会「オートキャンプ白書2025」の発表(2024年の平均回数5回・泊数6.7泊)
- タイムズカー「補償制度」(補償の内容、NOCと汚損の例)
- タイムズカー「ルールとマナー」(ペットの同乗禁止、灯油等の危険物の積載禁止、返却場所)
- 総務省「2019年10月1日、自動車の税が大きく変わります」(自家用乗用車の税率の引き下げ、1,000cc超1,500cc以下の区分は30,500円)
- 千葉県「令和8年度自動車税税率及び月割税額早見表」(PDF)(令和8年4月1日現在の税額表、恒久減税の表、グリーン化税制の軽課・重課)


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