「ペグは何度で打てばいいのか」を調べると、いろいろな数字が出てきて迷うことがある。実は「地面に対する角度」と「張り網(ガイロープ)に対する角度」の、2つの基準が混ざって出てきている。この記事では、ペグを扱うアウトドア用品メーカーであるWAQ・VASTLANDそれぞれの公式解説をもとに、角度の考え方と、地面が硬いとき・柔らかいときの打ち方を整理した。
目次
結論:角度は2つ。地面への角度と、張り網への角度
- VASTLANDの公式解説では、ペグと地面の角度はおよそ60°、ペグに結ぶロープとペグの角度はおよそ90°が目安とされている
- WAQの公式解説でも、ガイロープとペグの角度を90°の直角にすることが、打ち込みのポイントの一つとして挙げられている
- テント本体のペグ(グロメットやペグループに直接打つもの)は、WAQによれば地面に対して垂直に打ち込む(VASTLANDの解説には本体用の角度の記載はない)
- 打ち込む深さは、VASTLANDが地面から2〜3cm残して打つ、WAQがペグのヘッド部分が地面に接しているかを確かめる、と書き方が分かれている
- 打っていて硬いものに当たったときは、無理に打ち続けずいったん抜いて場所をずらすよう、VASTLANDが案内している。WAQは、地面がやわらかすぎても硬すぎてもペグが抜けるおそれがあるとして、抜けた場所からはできれば10cm以上離して打ち直すよう書いている
- 地面が柔らかいときは、ペグ1本ではうまく刺さらないことがあり、複数本を組み合わせて打つ方法をWAQ・VASTLANDとも紹介している
ペグの角度には2つの基準がある
VASTLAND:地面への角度と、ロープへの角度
VASTLANDの公式解説では、ペグに結びつけるロープとペグの角度はおよそ90°、ペグと地面の角度はおよそ60°を目安にするとされている。打ち込む深さについては、抜けにくくするために地面から2〜3cmほど残して打ち込むよう書かれている。あわせて、ペグに結んだロープの位置が地面から遠いほど、風を受けたときに抜けやすいという注意もある。
WAQ:張り網とペグは直角
WAQの公式解説では、ガイロープとペグの角度を横から見て90°の直角にすることが、打ち込み時の重要なポイントの一つとして挙げられている。角度が直角からずれていると、ロープが緩んだときにペグから外れやすくなるとされている。また、テント本体をグロメットやペグループから直接ペグダウンする場合は、地面に対して垂直に打ち込むという説明もある。
打ち込む深さは、VASTLANDと書き方が違う。WAQは、鍛造ペグならヘッドのフック部分が少し地面に触れるまで打ち込むよう書き、打ち終えたあとに必ず確かめることを3つ挙げている。ヘッド部分が地面に接しているか、ロープに張りがしっかりかかっているか、そして角度を間違えていないか、だ。少しでも違和感があれば打ち直すように、とも添えている。
WAQはペグの形にも触れている。ピンペグのようにL字になったペグはガイロープが抜けやすいので、地面に埋まるまで打ち込んだほうが安全だという。打ったあとはガイロープを引いて、しっかり刺さっているかを確かめるよう書いている。
角度と深さについて2社を並べると、共通しているのは張り網とペグの角度をおよそ90°にするところまでだ。地面に対する角度の数字(約60°)を出しているのはVASTLANDで、本体用のペグを垂直に打つと書いているのはWAQ。VASTLANDの解説には本体用のペグの角度は出てこない。深さも、VASTLANDは地面から2〜3cm残して打つ、WAQはヘッド部分が地面に接しているかを確かめる、で書き方が分かれている。手元のペグ・テントの説明書に指定があれば、そちらを優先してほしい。
硬いものに当たったとき・地面が硬すぎるとき
VASTLANDの解説には、ペグを打っていて硬いものに当たった場合、無理に打ち続けるとペグが曲がってしまうことがあるため、いったん抜いて少しずらした場所に打ち直すという対処が紹介されている。ハンマーにも触れていて、プラスチック製は硬い地面だと打ちづらいうえ壊れやすいので、おすすめしないという。テント購入時の付属品はプラスチック製であることが多い、とも添えている。
WAQの解説は、地面がやわらかすぎる場合だけでなく硬すぎる場合も、しっかり打ち込めずにペグが抜けてしまうおそれがあると書いている。フィールドに合った種類のペグを選び、返しまでしっかり打ち込むこと。一度抜けた場所に打ち直しても、また抜ける可能性が高いので避け、できれば10cm以上離れた場所に打つよう案内している。
どの地面にどのペグが向いているかという製品選びの話はペグの選び方で扱っているので、あわせて確認してほしい。
地面が柔らかいとき:複数本を組み合わせる
VASTLANDは、砂浜や雪の上のような柔らかい地面ではペグがうまく刺さらないとして、ペグを複数本使う打ち方をすすめている。ペグを交差させる「クロス打ち」、負担を分散させる「三角打ち」がその例として挙げられている。
WAQも同様に、地面が柔らかい・雨で地面が緩んでいるときはペグが固定しにくく抜けやすいとして、2本目のペグを1本目と逆方向・同じ角度で交差させる「クロス打ち」、さらに強風時は「三角打ち」で対応する方法を紹介している。柔らかい地面では1本で打ち直すのではなく本数を増やす、という点は、VASTLANDとWAQで同じ向きだ。WAQはさらに、強風のときはペグに大きな負担がかかり、正しく打っても1本で耐えられるとは限らないこと、強風で抜けたペグはガイロープに引かれて人に刺さるなどの凶器になりうることも注意している。
打ち込んだあと抜けなくなったら
撤収のときにペグが抜けにくい場合の抜き方は、ペグが抜けない時の抜き方5選で確認してほしい。
まとめ
ペグの角度は「地面への角度」と「張り網への角度」の2つがある。張り網への約90°はVASTLAND・WAQの両方が、地面への約60°はVASTLANDが示している。本体用のペグを垂直に打つと書いているのはWAQで、打ち込む深さは2社で書き方が分かれている(VASTLANDは地面から2〜3cm残す、WAQはヘッドが地面に接しているかを確認)。硬いものに当たったら無理に打ち続けず抜いてずらす、はVASTLAND。硬すぎる・柔らかすぎる地面では抜けるおそれがあり、抜けた場所からはできれば10cm以上離して打つ、はWAQ。柔らかい地面では本数を増やして交差させる、は両社が案内している。手元の道具に角度の指定があれば、まずそちらを優先して確認したい。


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