座ろうとしたら、キャンプチェアの座面にピリッと裂け目。テープで塞ぐ前に、ちょっと待ってくれ。メーカーによっては、座面だけを交換パーツとして売っていたり、修理でシートを丸ごと替えてくれたりする。ただし窓口はメーカーごとに違い、ヘリノックスは同じブランドでも、シリーズによって問い合わせ先が変わる。
この記事では、コールマン・ヘリノックス・スノーピークが公式サイトで案内している内容をもとに、座面が破れたときの直し方の選択肢と、問い合わせる前に確かめておくことを整理する。タープやテントの生地にリペアシートを貼る手順はタープが破れた時の補修方法で扱っているので、ここではチェアの座面を、交換パーツか修理で直す話に絞るぞ。
※各社の情報は2026年9月16日に公式ページで確認した内容。料金や受付の条件は変わることがあるので、依頼する前に最新のページを見てほしい。
目次
先に結論|まず「メーカー・モデル・買った店」を確かめる
- コールマンは、モデルごとのパーツ表に座面シートが載っていることがある。たとえばワンマイルチェア(ジェットブラック)のパーツ表には、シートが税込4,400円で載っている(Coleman Parts Catalog)。表に無い部品は基本的に修理で対応し、商品によっては修理できないものもあると注記されている。
- ヘリノックスは、シリーズで窓口が分かれる。モンベルは自社で扱う国内正規品に限って修理し、「ホーム・デコ&ビーチ」「タクティカルサプライ」などのシリーズは対象外としている(Helinox公式サイト by モンベル)。名前の似たチェアがどちらのサイトにも載っているので、正確な製品名と買った店を確かめたい。
- モンベル側では、穴の開いたシートを丸ごと替える修理の例が税込4,620円からと示されている。チェアの種類で金額は変わる。
- スノーピークは保証書を付けていない。製造上の欠陥なら無料、それ以外は有料で修理する考え方で、オンラインで修理の見積もりを申し込める(スノーピーク アフターサービス)。
- 破れた部品は捨てずに取っておく。A&Fは、状況を確かめるために破損したシートを破棄しないよう求めている。
問い合わせる前に、手元で確かめておくこと
どのメーカーに頼むにしても、少なくとも次の3点が分かっていると話が早い。今回確かめた各社の案内が、この3点によって変わっていたからだ。
- メーカー名と、正確な製品名(型番):コールマンのパーツ表はモデルごと。ワンマイルチェアのシートの商品ページには、適合する製品として色の名前と型番(2238337)まで書かれている(コールマン公式オンラインショップ)。ヘリノックスは、後で見るように「チェアワン」と名の付くチェアが両方の公式サイトに載っているので、製品名だけで窓口を判断しないようにしたい。
- どこで買ったか:ヘリノックスは、モンベルが扱うシリーズか、そうでないシリーズかで窓口が変わる。コールマンはFAQで、並行輸入品はコールマン ジャパンが輸入・販売していない商品なので、燃焼器など一部は対応できるものの、パーツが用意できない場合は対応できないとしている(コールマン よくある質問「パーツと修理」)。
- どこが、どれくらい壊れているか:座面の生地だけか、フレームや縫い目側もか。写真を撮っておくと、フォームで問い合わせるときにそのまま使える。
コールマン|パーツ表で座面シートを探し、無ければ修理へ
パーツカタログで、自分のモデルのページを開く
コールマンは、製品ごとの部品と価格をパーツカタログで公開している。ワンマイルチェア(ジェットブラック)のページには、ハンドルカバー・フレーム・ホイール・シート・脚用キャップ・ラバーバンド・収納ケースが並び、シートとフレームはどちらも税込4,400円だ(Coleman Parts Catalog)。オンラインショップのシートの商品ページには、パーツだけで本体は含まないと断り書きがある。
同じカタログのページには、表に載っていない部品は基本的に修理で対応すること、商品によっては修理ができないものもあることが注記されている。自分のモデルのパーツ表に座面シートが無ければ、修理の相談に進む、と考えておけばいい。
在庫切れ・表示が無いときは、まず問い合わせる
コールマンのFAQによると、オンラインショップで在庫切れになっているパーツは、用意できなくなっている場合があるのでカスタマーサービスに問い合わせてほしい、とのこと。表示が無いパーツは、店舗からの注文だけになっている場合があり、近くの販売店での注文を案内している(コールマン よくある質問「パーツと修理」)。
修理に出すなら|購入した店か、直送修理
コールマンの修理受付ページでは、買った店に相談するか、直送修理を使うかの2つが案内されている(コールマン 修理受付)。直送修理の流れは次のとおり。
- 直送修理受付センター(0120-111-957、受付10:00〜17:30、土日祝は休み)に電話で申し込む。電話では名前・住所・連絡先・故障品の情報を聞かれ、10分前後かかるとある
- 申し込むと発送先が案内される。修理申込書を同封し、送料は自分持ち(元払い)で修理センターへ送る。申込書はテント・シェード用、ライティング・ヒーティング用、その他用に分かれている
- 預けてから届くまでは通常1〜2週間。繁忙期はそれより長くなることがある
- 修理代金は、戻ってくるときに代引きで宅配業者に払う
支払いの合計は、送る時の送料、パーツ料金と技術料、サービス利用料(800円+消費税)、返送時の代引き手数料を足した額、という内訳が示されている。つまり800円は利用料で、修理そのものの代金は別だ。パーツ料金と技術料の金額は、このページには載っていない。
同じページでは、修理代金の上限を設定するよう求めている。上限があれば見積もりの連絡を省けるので、納期が短くなるという理由だ。申し込む前に、いくらまでなら直すかを決めておこう。
当て布で補修する回答は、テント・タープについてのもの
コールマンのFAQには、生地の破れは当て布をしてミシンで縫う補修なら修理できる、一面全部の交換はしない、補修しても強度が保てないものは修理できない、という回答がある。ただし、この回答の見出しには【生地(テント・タープ)】と付いている(コールマン よくある質問「パーツと修理」)。チェアの座面に同じ条件が当てはまるかは、このFAQからは読み取れない。チェアの場合は、申し込みの電話で確かめてほしい。
ヘリノックス|同じブランドでも、シリーズで窓口が分かれる
ヘリノックスは、日本ではモンベルとA&Fがそれぞれ公式サイトを運営している。修理の窓口もシリーズによって分かれるうえ、「チェアワン」と名の付くチェアがどちらのサイトにも載っている。製品名だけで窓口を決めず、正確な名前と買った店を確かめてから問い合わせよう。
モンベルが修理するのは、モンベルが扱う国内正規品
モンベルが運営するヘリノックスの公式サイトには、チェアワン・シリーズ、チェアワン(re)シリーズ、チェアツー、サンセットチェアなどが並んでいる。アフターサービスのページによると、修理の対象はモンベルが扱う国内正規品に限られる。「ホーム・デコ&ビーチ」と「タクティカルサプライ」のシリーズ、それからほかのブランドと組んで作られたモデルは、モンベルでは修理を受けておらず、購入した店舗へ相談するよう案内している。これらのシリーズで買った店が分からない場合は、問い合わせフォームから写真(全体と、壊れた箇所)を送るよう案内している(Helinox公式サイト by モンベル「アフターサービス」)。
同じページには「修理の一例」として料金も並んでいる。どれも「ここから」という下限で、チェアの種類によって金額が変わるという注記が添えられている(センターポールの項目だけは、種類に加えて破損した箇所でも変わる、と書かれている)。
- 座面に穴が開いて、シートを丸ごと入れ替える……4,620円(税込)〜
- センターポールと樹脂のジョイントをまとめて替える……4,400円(税込)〜
- ゴムひも(ショックコード)を全部替える……1,630円(税込)〜
- ポールが折れて、1か所ぶんを替える……1,100円(税込)〜
なお、この金額は予告なく変わることがある、という断りも添えられている。
ひとつ気をつけたいのが、パーツの扱いだ。アフターサービスのページは、パーツ単体では販売せず、修理として対応するとはっきり書いている。モンベルのよくある質問は、モンベルストアで買ったヘリノックス製品は修理の対象だとしたうえで、フレーム1本からの取り寄せもできるので問い合わせフォームから依頼するよう案内している(モンベル よくある質問)。こちらはフレームの話で、座面シートには触れていない。座面の破れは修理として相談する前提で、フォームで問い合わせよう。
A&Fの公式サイトに載っているシリーズ
A&Fが運営するヘリノックスの公式サイトは、「ホーム・デコ&ビーチ」と「タクティカルサプライ」の2つのライン、数量限定のコラボモデル(別注モデル)、そしてTERGを紹介している(Helinox公式サイト(A&F))。同じサイトのチェアワンタイプのページには、「チェアワン Home」や「Tac.チェア」が並んでいる。その一方で、ページの下部には「Helinox Chair One(チェア ワン)」についての問い合わせは取り扱い外の商品なので答えられないという断り書きもある(同サイト「チェアワンタイプ」)。どの製品がどちらの扱いになるのかは、この2つのサイトの記載だけでは言い切れないので、名前が似ていても思い込まずに、買った店か各社のフォームで確かめてほしい。
A&Fのよくある質問では、シートの穴あきや破損について、部分的な損傷なら修理できる場合があるので問い合わせフォームから連絡するよう案内している。あわせて、状況を確かめるために破損したシートを捨てないよう求めている(A&F よくある質問「シートの穴あき、破損」)。フレームについても、1節ごとの修理ができるとして同じくフォームでの問い合わせを案内し、破損した節を捨てないよう書いている(A&F よくある質問「フレーム修理」)。
スノーピーク|保証書が無いぶん、修理の考え方が決まっている
スノーピークのアフターサービスのページによると、同社の製品には保証書が付いていない。メーカーが品質に責任を持つのは当然だから、という理由だ。機能が損なわれたときはユーザーサービス係に連絡し、製造上の欠陥が原因なら無料で修理か交換、それ以外は適正な価格で修理する、としている(スノーピーク アフターサービス)。
ただし、素材の経年劣化や使用による激しい損傷など、製品寿命にあたる場合は修理できないこともある、と断っている。長く使ったチェアの座面が大きく裂けたときは、この判断になる可能性も考えておこう。
修理の見積もりや配送の手続きは「オンライン修理受付」でできる。土日祝日はオンラインでの受付だけになる、というお知らせも同じページに出ている。不具合や分からないことは、ユーザーサービス係のほか、ディーラー(販売店)にも相談できると書かれている。
リペアシートで塞ぐ前に、窓口に聞いておく
タープやテントの小さな穴なら、リペアシートを貼って応急処置をする手がある(手順はタープの補修の記事にまとめた)。ただ、チェアの座面にリペアシートを貼ってよいかは、今回確かめた各社の公式ページには書かれていなかった。座面は体重をまともに受ける場所だし、A&Fのように、破損したシートを破棄しないよう求めている窓口もある。修理に出す可能性があるなら、貼ったり縫ったりする前に、一度問い合わせてからにしよう。
フレームのほうが折れた・曲がったという場合も、考え方は同じだ。テントのポールが折れたときの考え方はテントのポールが折れた時の応急処置と修理で扱っている。
まとめ|座面の破れは「どこのチェアか」で直し方が決まる
- 問い合わせる前に、メーカー名・正確な製品名(型番)・買った店・壊れた箇所の写真をそろえる
- コールマンは、モデルごとのパーツ表で座面シートを探す。載っていなければ、買った店か直送修理へ。直送修理の合計は、送料・パーツ料金と技術料・利用料(800円+税)・代引き手数料の合計で、修理代金の上限の設定を求められている
- コールマンFAQにある当て布での補修は、テント・タープについての回答。チェアで同じかは電話で確かめる
- ヘリノックスは、モンベルが修理するのはモンベルが扱う国内正規品。「ホーム・デコ&ビーチ」「タクティカルサプライ」などは、モンベルは対象外として買った店への相談を案内している。「チェアワン」と名の付く製品は両方のサイトに載っているので、名前だけで窓口を決めない。モンベル側のシート丸ごと交換の例は4,620円(税込)から
- スノーピークは、製造上の欠陥なら無料、それ以外は有料で修理。製品寿命と判断されると修理できないこともある
- 破れたシートや折れた部品は捨てない。リペアシートを貼る前に窓口に聞く
チェアは、座るたびに体重を預ける道具だ。破れたからすぐ買い替え、の前に、自分のチェアのメーカーのページを一度開いてみてくれ。チェア選びの基本はキャンプチェアーの選び方にまとめてある。
参考にした情報源
- コールマン「修理受付」
- コールマン「よくある質問 パーツと修理」
- コールマンのパーツカタログ(ワンマイルチェアの部品表)
- コールマン公式オンラインショップ(ワンマイルチェア用の座面シートの商品ページ)
- Helinox公式サイト by モンベル「アフターサービス」
- モンベル「よくある質問 ヘリノックス製品の修理ができるかどうか知りたい。」
- Helinox公式サイト(A&F)
- Helinox公式サイト(A&F)チェアワンタイプの一覧
- A&F「よくある質問 シートの穴あき、破損などについて修理できますか?」
- A&F「よくある質問 フレーム修理はできますか?」
- スノーピーク「アフターサービス」


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