ワンポールテントは、まわりをペグで留めて真ん中のポール1本を立てれば形になるテントです。お座敷スタイル(テントの中に敷物を敷き、座卓を置いて床に座って過ごす使い方)にするなら、寝る人数より一回り大きい型を選ぶと、寝る場所とくつろぐ場所を分けられます。この記事では、選ぶときに見るところと、今売られている4つの型をメーカーの仕様で比べます。
お座敷スタイルで使うなら、メーカーの「収容可能人数」より一回り大きい型が目安です(当サイトの目安)。床の付いたポリエステルの型(DODのワンポールテント)は軽くて扱いやすく、綿混紡のTC生地の型(テンマクデザイン サーカスTC+)は日差しをさえぎり結露しにくい代わりに重くなります。冬でもテントの中で燃料を燃やす暖房は使わず、寒さは寝袋とマットで防ぎます。
ワンポールテントの長所と短所:設営は簡単、中央のポールと雨に注意

ワンポールテントの良いところは、組み立ての手順が少ないことです。ドーム型のように何本ものポールを通す必要がありません。DODも、骨組みが無くポール1本で立つぶん、しまったときに小さくまとまると説明しています(出典:DOD「ワンポールテントM」)。ポールが1本なので、しまうときも長い荷物が増えません。
一方で、知っておきたい短所もあります。
- 真ん中にポールが立つ:床の中央がポールでふさがるので、寝袋や座卓はポールのまわりに並べることになります
- 壁が斜め:中央は高くても、端に行くほど天井が低くなります。床の広さの数字ほどは、立って動ける場所はありません
- 雨に気をつける:出入り口の上にひさしが少ない型が多く、開けたときに雨が入りやすくなります。型によっては、フライシートとインナーテントの間に靴を置ける程度の前室を設けたもの(DOD ワンポールテントL)もあります(出典:DOD「ワンポールテントL」)
- ペグが命:まわりのペグで形を保つテントなので、ペグが抜けると形が崩れます
ワンポールテントは、ペグがしっかり効いていることが前提のテントです。付属のペグで心配な地面なら、地面に合わせたペグの選び方も見てみてください。
ワンポールテントの選び方:人数より床の広さ・生地・耐水圧・重さを見る

選ぶときは、次の4つを順に見ていくと迷いにくくなります。
1. 人数と床の広さ
メーカーが書く人数は、多くの場合「その人数が寝られる」という意味です。たとえばDODは、ワンポールテントSを大人3人が寝られる床の広さとし、ソロやデュオならもっとゆとりを持って使えると説明しています(出典:DOD「ワンポールテントS」)。座卓や荷物を中に置くお座敷スタイルなら、寝る人数より一回り大きい型を選ぶと窮屈になりにくい、というのが当サイトの考えです。
2. 生地:ポリエステルかTC(綿混紡)か
- ポリエステル:軽く、濡れても乾きやすい生地です。DODのワンポールテントS・M・Lはフライシートと床がポリエステル(PUコーティング)です
- TC(ポリエステルと綿の混紡):テンマクデザインは、サーカスTC+の綿混紡の生地について、光をさえぎりながら風を通し、結露しにくいと説明しています(出典:テンマクデザイン「サーカスTC+」)。そのぶん重く、サーカスTC+は床(インナーテント)が別売りです
3. 耐水圧
耐水圧は、生地がどれくらいの水の圧力まで水を通さないかの目安です。DODの3つの型は、どれも最低耐水圧をフライシート2000mm・フロア5000mmと表示しています。数字を比べるときは、フライシート(屋根)とフロア(床)を分けて見ます。
4. 重さと収納サイズ
車で行くなら重さはあまり気になりませんが、駐車場からサイトまで運ぶ距離がある場所や、電車・バイクで行くなら大事な数字です。下の表で、型ごとの重さを比べてください。
| 型 | 人数(メーカーの表記) | 組立サイズ | 総重量 | 生地 |
|---|---|---|---|---|
| DOD ワンポールテントS(T3-44) | 大人3名 | (約)W320×D270×H170cm | (約)3.1kg | 75Dポリエステル |
| DOD ワンポールテントM(T5-47) | 大人5名 | (約)W370×D325×H200cm | (約)4.5kg | 75Dポリエステル |
| DOD ワンポールテントL(T8-200) | 大人8名 | (約)W460×D460×H300cm | (約)12kg | 150Dポリエステル |
| テンマクデザイン サーカスTC+ | ソロ〜デュオ向けの大きさ(メーカーの説明) | 4,420×4,200×2,800mm(約・最後が高さ) | (約)10.98kg | TC(ポリエステル65%、コットン35%) |
出典:DOD「ワンポールテントS」/DOD「ワンポールテントM」/DOD「ワンポールテントL」/テンマクデザイン「サーカスTC+」
お座敷スタイルで使うコツ:ポールのまわりに座卓、冬も火はテントの外で

お座敷スタイルは、靴を脱いで床に座るので、椅子を並べるより荷物が少なく、低い視線でくつろげるのが魅力です。ワンポールテントで作るときのコツは次のとおりです。
- 座卓はポールの手前に:中央のポールを背にするか、ポールを避けて出入り口側に置くと、寝る場所と分けやすくなります
- 床を二重にする:テントの床の上に、厚めのマットやラグを敷くと、座っていても地面の冷えや凸凹が伝わりにくくなります
- 明かりはLEDのランタン:ポールにフックを掛けて吊るすと、中全体を照らせます
- 天井の高い所で立つ:壁ぎわは低いので、着替えはポールの近くで
寒い時期のお座敷スタイルで気をつけたいのが暖房です。ワンポールテントの中には、ストーブの煙突を出せる作りとして紹介される型もありますが、テントの中でストーブを使うと、一酸化炭素中毒で命を落とすおそれがあります。NITE(製品評価技術基盤機構)は、テントの中や車の中では石油ストーブなどの暖房器具もガス器具も使わないよう呼びかけています(出典:NITE 製品安全情報マガジン「一酸化炭素中毒の事故」)。このサイトでは、テントの中で燃料を燃やす器具を使うことはおすすめしていません。冬は寝袋とマットで寒さを防ぎ、焚き火は焚き火台を使ってテントから離れた外で楽しみましょう。換気や警報器の考え方はキャンプの一酸化炭素中毒対策の記事、寒さ対策の持ち物は冬キャンプの防寒対策の記事にまとめています。
おすすめのワンポールテント4選(大きさ別とTC)

今メーカーのサイトに仕様が載っていて、販売店で買える型から選びました。人数・重さ・生地は上の表と同じメーカーの仕様です。
DOD ワンポールテントS(ソロ・デュオのお座敷に)
メーカーが大人3名用とする小さめの型です。ソロやデュオなら座卓を置く余白を作りやすく、総重量は(約)3.1kgと表の中でいちばん軽い型です。インナーテントは全面メッシュです。
DOD ワンポールテントM(家族のお座敷に)
大人5名用の型で、DODは中央の天井の高さを200cmにしたと説明しています(出典:DOD「ワンポールテントM」)。中央で大人が立って着替えられるので、家族でお座敷スタイルにする大きさとして考えやすい型です。
DOD ワンポールテントL(大人数・グループに)
大人8名用の大きな型です。前後に出入り口があり、靴が置ける前室スペースと、上部のベンチレーター(換気口)が付いています(出典:DOD「ワンポールテントL」)。総重量は(約)12kgあるので、車から近いサイト向きです。
テンマクデザイン サーカスTC+(TC生地で日差しをさえぎりたいとき)
綿混紡のTC生地のワンポールテントです。メーカーは、夏は木かげのような涼しさ、冬は中の暖かさを保ちやすいことを特長に挙げています。床(インナーテント)は付属しないので、お座敷スタイルにするならサーカス メッシュインナーセット4/5などの別売り品か、グランドシートと敷物を用意します。ポールはスチール製で、メーカーは、さびないように乾かしてからしまうよう注意しています(出典:テンマクデザイン「サーカスTC+」)。
雨の日の張り方と撤収、帰ってからの乾かし方

出入り口から雨が入りやすいワンポールテントは、雨の予報なら、出入り口の上にタープを重ねて張ると出入りが楽になります。張り綱をしっかり張り、生地がたるまないようにしておくと、雨水がたまりにくくなります。
濡れたテントは、帰ったらできるだけ早く広げて乾かします。雨の日の撤収の順番と、家で乾かす場所の作り方は雨の日の撤収とテントの乾かし方、カビを防ぐ洗い方・しまい方はテントの洗い方とカビ対策にまとめています。長く使って生地がベタつき始めたときは加水分解か汚れかを見分ける方法、入口のファスナーが動かなくなったときは原因別に直すテントのファスナーの不具合も参考にしてください。
参考にした情報源
テントの人数・大きさ・重さ・生地は、それぞれのメーカーの製品ページの仕様から書いています。仕様は変わることがあるので、買う前に販売ページとメーカーのページを確かめてください。
- DOD「ワンポールテントS」/DOD「ワンポールテントM」/DOD「ワンポールテントL」(人数・組立サイズ・総重量・生地・耐水圧)
- テンマクデザイン「サーカスTC+」(生地・組立サイズ・重さ・ポールの手入れ)
- NITE 製品安全情報マガジン「一酸化炭素中毒の事故」(テントの中で暖房器具・ガス器具を使わない)




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