寝袋の洗い方完全ガイド!ダウン・化繊で真逆になる手順とメーカーが避けるよう案内していること

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寝袋は自宅で洗えます。ただしダウンか化繊かで手順がほぼ逆になるため、間違えると保温力が落ちたまま戻らないことがあります。

この記事では、モンベルとナンガという2つのメーカーが公式に案内しているメンテナンス方法をもとに、ダウン寝袋・化繊寝袋それぞれの洗い方と、公式に「やってはいけない」とされていることを整理した。夏キャンプを終えて汗を吸った寝袋を、シーズンオフにしまう前に読んでほしい内容だ。

目次

結論:寝袋は洗える。ただし「素材」と「自分の寝袋の公式情報」が先

先に要点だけまとめておく。

  • ダウン寝袋:ダウン専用洗剤を使う。一般的な家庭用洗剤はダウンの天然油分を奪い、保温性を低下させるとモンベルが公式に注意している
  • 化繊寝袋:中性洗剤でよい。ただしモンベルの公式案内では乾燥機は使わない(中綿がダメージを受けるため)
  • 乾燥機の可否はダウンと化繊で逆。モンベルはダウンには低温乾燥機の使用を案内し、化繊には使用しないよう案内している
  • 洗濯機を使えるかどうかはメーカーによって案内が異なる。必ず自分の寝袋のメーカー公式情報と洗濯タグを確認する
  • 乾燥には日数がかかる。モンベルの案内では、風通しのよい日陰でさらに約1週間の乾燥が必要とされている

「乾燥機の可否がダウンと化繊で逆」というのは、感覚とずれていて間違えやすいポイントだ。デリケートなダウンのほうこそ乾燥機NGだと思い込みがちだが、モンベルの公式案内は逆になっている。ダウンは低温乾燥機で回してダウンボールをほぐし、化繊は中綿を傷めるので乾燥機を避ける、という考え方だ。

洗う前に必ず確認したい3つのこと

1. 洗濯タグと、そのメーカーの公式ページ

これが一番大事だ。というのも、同じダウン寝袋でもメーカーによって推奨する洗い方が違うからだ。

モンベルの公式カスタマーサービスでは、ダウンのスリーピングバッグはぬるま湯に浸して足で優しく踏み洗いする手順が案内されている。一方でナンガの公式サイトでは、ダウン製品を洗濯ネットに入れ、洗濯機の手洗いモード・おうちクリーニング・毛布洗いコースで洗う手順が案内されている(通常コースは回転数が多くダメージのリスクがあるため避ける、という説明が添えられている)。

どちらかが間違っているという話ではなく、製品の作りや想定する使い方が違えば案内も変わる、ということだ。ネットの一般記事だけを見て判断せず、まず手元の寝袋のメーカー公式ページを開くことをおすすめする。

2. 天気と、乾かす場所の確保

寝袋の洗濯でいちばん失敗しやすいのは、洗う工程ではなく乾かす工程だ。モンベルの案内では、乾燥後さらに風通しのよい日陰で約1週間置くとされている。化繊の場合も日陰での平干し・吊干しで1週間以上かかるとされている。

ナンガの公式ページでは、梅雨の時期の洗濯は推奨されないと案内されている。乾ききらないまま収納すると、中で湿気がこもってカビや臭いの原因になる。晴天が続く見込みのある時期に、干し場所を確保してから始めたい。

この点は、テントを洗うときの考え方と同じだ。生乾きでしまうことがいちばんまずい。テント側の手入れについてはテントの手入れ・洗い方完全ガイド!正しいカビ対策で長く使うコツにまとめてあるので、あわせて読んでもらえるとシーズンオフの片付けが一度で片づく。

3. そもそも今回、全体を洗う必要があるか

寝袋は毎回洗うものではない。モンベルの案内でも、汚れのひどい部分は洗濯の前に部分洗いをすると効果的だとされている。中性洗剤を水に溶かし、スポンジやタオルに含ませて拭き取る方法だ。

首まわりや顔が触れる部分だけが汚れているなら、全体を洗わず部分洗いで済ませたほうが、寝袋への負担も自分の手間も小さい。

ダウン寝袋の洗い方

用意するもの

  • ダウン専用洗剤(モンベルの「ダウンクリーナー」など、ダウン製品用として販売されているもの)
  • 浴槽など、寝袋を広げて浸せる大きさの容器
  • 大判のタオル数枚
  • 乾かすためのスペース(物干し竿を2本使えると理想的)

一般的な洗濯用洗剤や柔軟剤ではなく、専用洗剤を用意するところがポイントだ。モンベルは、一般の家庭用洗剤がダウンの天然油分を奪い保温性を低下させると明記している。

手順(モンベルが案内している踏み洗いの流れ)

  1. ジッパーを閉める。 開けたまま洗うのは公式に避けるよう案内されている
  2. ぬるま湯に浸す。 専用洗剤を溶かした湯に寝袋を沈める
  3. 足で優しく踏み洗いする。 もみ洗いではなく、体重をかけすぎずに押していくイメージ
  4. 複数回すすぐ。 洗剤が残ると乾いた後に生地がごわつく原因になるので、水がきれいになるまで繰り返す
  5. 絞らない。 押さえて水分を抜く。ねじって絞ると羽毛がダメージを受ける
  6. 低温の乾燥機にかける。 かけっぱなしにせず、乾き具合を確認しながら途中で取り出す
  7. 風通しのよい日陰で約1週間乾かす。 直射日光は避ける
  8. 乾いたら全体を優しくたたき、ダウンの片寄りをほぐす。 ここをやらないと保温力にムラが出る

ナンガが案内している洗濯機を使う流れ

ナンガの公式サイトでは、ダウン製品について次のような流れが案内されている。踏み洗いが難しい住環境の人は、自分の寝袋がナンガ製であればこちらを確認するとよい。

  1. ポケットの中身を確認する
  2. 製品を裏返す
  3. ロール状にするか畳んで洗濯ネットに入れる
  4. 専用洗剤、または家庭用の中性洗剤を使う
  5. 手洗いモード・おうちクリーニング・毛布洗いコースで洗う
  6. 脱水はしっかりかける
  7. 大判タオルで水分を取る
  8. 直射日光を避けて完全に乾かす
  9. 両手で羽毛をほぐす
  10. キルト部分をコロコロ(粘着ローラー)で処理する
  11. 防水スプレーを施す

なお、ナンガは防水スプレーについて、羽毛抜けを100%防げるものではないと明記している。過度な期待はしないほうがいい。

ダウンは「洗わないほうが安全」ではない

ナンガは公式サイトで、ダウンは洗うと傷むという受け止め方に触れたうえで、汗や皮脂が付いたダウンを正しく洗うことでふくらみが戻る、という趣旨の説明をしている。モンベルも、ダウンや化繊綿に皮脂などが付着すると保温性が低下するため、全体的に汚れている場合は洗う必要があると案内している。

つまり汚れたまま何年も使い続けるほうが保温力にとってはマイナスということだ。頻繁に洗う必要はないが、汚れているなら正しい手順で洗ったほうがいい。

化繊寝袋の洗い方

化繊(中綿が化学繊維)の寝袋は、ダウンよりも扱いが素直だ。モンベルが案内している流れは次のとおり。

  1. ジッパーを閉める
  2. 中性洗剤を溶かしたぬるま湯に浸す(ダウン専用洗剤は不要)
  3. 足で優しく踏み洗いし、複数回すすぐ
  4. 絞らず、押さえて水分を抜く
  5. 日陰で平干し、または吊干しで1週間以上乾かす
  6. 乾いたら撥水スプレーをかける
  7. 通気性のよい袋に、圧縮しない状態で保管する

ダウンとの最大の違いが乾燥機だ。モンベルは化繊綿の寝袋について、中綿がダメージを受けるため乾燥機を使用しないよう案内している。ダウンには低温乾燥機を案内しているのと対照的なので、ここは取り違えないようにしたい。

そのぶん完全に乾くまで時間がかかる、という点も公式に注意されている。化繊寝袋こそ、天気の良い週を選んで洗うべきだ。

公式に避けるよう案内されている5つのこと

ここまでの内容から、メーカーが明確に避けるよう書いていることだけを抜き出しておく。

  1. ファスナーを開けたまま洗う(ダウン・化繊とも)
  2. ねじって絞る(羽毛・中綿がダメージを受ける)
  3. ダウンに一般の家庭用洗剤を使う(天然油分が失われ保温性が低下する)
  4. 化繊寝袋に乾燥機を使う(中綿がダメージを受ける)
  5. 日中の直射日光に当てる(紫外線を避けるよう案内されている)

加えて、ダウンについては「乾燥機をかけすぎない」ことも注意点として挙げられている。低温で回しつつ、途中で状態を見て取り出すのが公式の案内だ。

洗ったあとの保管が、次のシーズンの寝心地を決める

洗って乾かしたら、そのまま付属の収納袋(スタッフサック)に押し込んで終わり……にしないでほしい。モンベルは、ダウン・化繊のいずれについても通気性のよい袋に圧縮しない状態で保管するよう案内している。

寝袋の保温力は、中の羽毛や中綿がふくらんで空気の層をつくることで生まれる。長期間ぎゅうぎゅうに圧縮したままだと、そのふくらみが戻りにくくなる。多くのダウン寝袋に、持ち運び用の小さな収納袋とは別に大きめのメッシュバッグや保管用の袋が付属しているのは、このためだ。

付属していない場合は、大きめの洗濯ネットや通気性のある収納ケースで代用できる。押し入れの奥ではなく、湿気のこもりにくい場所を選びたい。

そもそも自分の寝袋がダウンなのか化繊なのか、どんな構造なのかが分からないという場合は、知らなきゃ損する寝袋(シュラフ)の種類と10の選び方のポイントとは!?で種類の違いを確認しておくと、洗い方の判断もつけやすくなる。

自分で洗わずクリーニングに出すという選択

ナンガは公式に、ダウンシュラフの羽毛の詰め直し(追加充填)、修理、専門のクリーニングといったアフターケアのサービスを案内している。オンラインや直営店から申し込める形になっている。

以下に当てはまるなら、無理に自宅で洗わずメーカーや専門店に相談したほうが確実だ。

  • 高価なダウン寝袋で、失敗したときの損失が大きい
  • 浴槽が使えない、1週間干す場所がないなど、住環境的に手順を守れない
  • 洗いたいのではなく、ふくらみが戻らない・羽毛が抜けるといった劣化が気になっている

とくに3つめは、洗っても解決しない。羽毛の量そのものが減っている場合は詰め直しの領域なので、メーカーに相談するのが近道だ。

よくある質問

Q. 洗濯機で洗ってもいいですか?

メーカーによって案内が異なる。ナンガはダウン製品について、洗濯ネットに入れたうえで手洗いモード・おうちクリーニング・毛布洗いコースを使う手順を公式に案内している。一方モンベルは踏み洗いの手順を案内している。自分の寝袋のメーカー公式情報と洗濯タグに従うのが正解で、「寝袋は洗濯機OK/NG」と一律には言えない。

Q. 柔軟剤は使えますか?

今回参照したモンベル・ナンガの公式ページに、柔軟剤の使用を推奨する記述は見当たらなかった。モンベルはダウンに専用洗剤、化繊に中性洗剤を案内している。指定されていないものを足すより、公式が挙げている洗剤だけを使うほうが安全だ。

Q. どのくらいの頻度で洗えばいいですか?

回数の目安は今回参照した公式情報には示されていなかった。判断基準として示されているのは頻度ではなく状態で、モンベルは「全体的に汚れている場合は洗う必要がある」としている。ナンガも頻繁に洗う必要はないという趣旨の説明をしている。使うたびに洗うものではなく、汚れが全体に及んだときに洗う、と考えるとよい。

Q. コインランドリーの大型乾燥機は使えますか?

化繊寝袋については、モンベルが乾燥機を使用しないよう案内しているため避けたい。ダウンについては低温乾燥機の使用が案内されているが、あわせて「かけすぎない」とも注意されている。コインランドリーの高温設定で回しっぱなしにするのは、この案内から外れる使い方になる。

Q. 洗ったらふくらみが減った気がします

ダウンの場合、乾燥後に全体を優しくたたいて片寄りをほぐす工程がモンベルの手順に含まれている。ナンガも両手で羽毛をほぐす工程を案内している。この工程を飛ばすとふくらみが戻らないので、まずそこを確認したい。それでも戻らない場合は、羽毛そのものの劣化の可能性があるためメーカーに相談するのがよい。

まとめ

寝袋の洗濯で押さえるべきことは、そう多くない。

  • ダウンは専用洗剤、化繊は中性洗剤
  • ジッパーは閉める、絞らない、直射日光に当てない
  • 乾燥機はダウン=低温で使用、化繊=使わない(モンベルの案内)
  • 洗濯機の可否はメーカーで違う。自分の寝袋の公式情報を確認する
  • 乾燥に1週間前後かかる前提で、天気のよい時期に始める
  • 保管は圧縮せず、通気性のよい袋で

夏キャンプで汗を吸った寝袋を、そのまま圧縮袋に押し込んで押し入れに入れると、次のシーズンに臭いとふくらみの低下という形で返ってくる。晴れが続きそうな週を見つけたら、そこが洗いどきだ。

参考にした情報源

※本記事は上記の公開情報をもとに構成しています。製品ごとに適切な取り扱いは異なるため、実際に洗う前には必ずお手持ちの寝袋の洗濯表示とメーカーの案内をご確認ください。

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2018年11月1日

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