2026年9月4日、DOD(ビーズ株式会社)が「キノコシリーズ」の新製品9つをまとめて発表した。目玉は、公式サイトで販売終了になっている旧「キノコテント」の後継、「キノコテント2」だ。
リリースには「インナーサイズを従来比1.4倍に拡大」とある。この記事では、その1.4倍がどこの1.4倍なのかを公式スペックの実寸で検算し、あわせてリリースが触れていない収納サイズ・重量・耐水圧・付属品の変化まで並べる。買うかどうかを決める前に、数字だけ先に押さえておきたい人向けだ。
先に断っておく。俺はまだ実物に触れていない。だからこの記事に使い心地の話は出てこない。出てくるのは、DODが自分で公表している数値と、それを足し引きした結果だけだ。出典は全部いちばん下にURLで置いてある。
目次
先に結論:新旧キノコテントを公式スペックで並べる
DOD公式の製品ページに載っている項目を、公式の表記に合わせて並べたのがこの表だ。旧キノコテントはレッド(T4-610-RD)のページを参照した。
| 項目 | キノコテント2(T4-235) | 旧キノコテント(T4-610・販売終了) |
|---|---|---|
| 価格(税込) | 55,000円 | 39,600円 |
| 組立サイズ | 約W380×D375×H195cm | 約W328×D328×H168cm |
| インナーサイズ | 約W340×D295×H175cm | 約W288×D248×H148cm |
| 収納サイズ | 約W100×D25×H25cm | 約W90×D25×H25cm |
| 重量 | 約14kg | 約11.2kg |
| 収容可能人数 | 大人4人 | 大人2名 子供2名 |
| フライシート耐水圧 | 2000mm | 3000mm |
| フロア耐水圧 | 3000mm | 3000mm |
| フライシートの材質表記 | 150Dポリエステル(PUコーティング、UVカット加工、遮光コーティング) | 150Dポリエステル(PUコーティング) |
| フロントポールの材質 | グラスファイバー | アルミ合金 |
| グランドシート | 付属しない(公式FAQに明記) | 付属(耐水圧の表記は「フロア、グランドシート:3000mm」) |
広くなり、高くなり、そのぶん重く・長く・高価になった。ざっくり言えばそういう更新だ。ただし表の下3行は、リリースを読んだだけでは気づけない。あとで詳しく見る。
「インナーサイズ1.4倍」はどこが1.4倍なのか
リリースの「1.4倍」は、幅でも高さでもなくインナーの床面積で計算すると一致する。実際にやってみる。
- 旧キノコテント:288cm × 248cm = 71,424cm² = 約7.14㎡
- キノコテント2:340cm × 295cm = 100,300cm² = 約10.03㎡
- 10.03 ÷ 7.14 = 約1.40倍
メーカーの言う1.4倍は、公式の実寸から計算しても1.40倍。ここは盛られていない。
高さも上がっている。インナーの高さは148cm → 175cm(+27cm)、組立サイズの全高も168cm→195cmで、こちらも+27cmだ。ただしこの数値はテントのいちばん高いところの値なので、室内のどこでも175cmあるという意味ではない。
収容可能人数の表記も「大人2名 子供2名」から「大人4人」に変わった。床面積が7.14㎡→10.03㎡になったことと整合する変更だと読める。
リリースが数字で触れていない4つの変化
プレスリリースは「広くなった」「入口が見直された」「フライ裏面のブラックコーティング」を前に出している。だが公式スペックを新旧で突き合わせると、リリースが数字で触れていない差もはっきり出る。買う前に見ておく価値があるのはこの4つだ。
1. 収納サイズが90cm → 100cm になった
収納時の長さが約90cm から 約100cm に伸びた。断面(25×25cm)は変わっていないので、純粋に10cm長くなった格好だ。
テントは、荷室に「縦に入るか、横に入るか」で積み方が丸ごと変わる。1mというのは、車種によってはちょうど分かれ目になりやすい寸法だ。ここは一般論として言うが、気になる人は自分の車の荷室を実際に測ってから判断したほうが早い。カタログの荷室寸法は最大値で書かれていることが多く、実際にモノが置ける幅とは一致しないことがある。
2. 重量が11.2kg → 14kg になった
+2.8kg、比率にして約1.25倍。設営は公式ページの記載どおりワンタッチ式が引き継がれているが、持ち運ぶ重さは確実に増えている。駐車場からサイトまで距離があるキャンプ場を使うなら、カートに載るかどうかも含めて考えておきたい。
3. フライシートの耐水圧が3000mm → 2000mm に下がっている
ここは正直に書く。フライシートの耐水圧は、公式表記で3000mmから2000mmに下がっている。フロアは3000mmのまま変わらない。
同時に、材質の表記も変わっている。旧モデルのフライは「150Dポリエステル(PUコーティング)」だったのに対し、キノコテント2は「150Dポリエステル(PUコーティング、UVカット加工、遮光コーティング)」となり、遮光率99.9%以上の遮光コーティングとUVカット加工が加わった。リリースも「フライ裏面には直射日光を遮るブラックコーティングを標準装備」と、増えたほうは前面に出している。触れられていないのは、耐水圧が下がったという事実のほうだ。
耐水圧が下がったことと、コーティングが増えたことが引き換えの関係にあるのかどうか、DODは公式に説明していない。だからここでは因果を決めつけず、「そう変わっている」という事実だけを置いておく。耐水圧の数値がどこまで下がると実使用で困るのかも、公式には示されていない。
なお、遮光コーティングそのものについては、DODが同じ遮光率99.9%を掲げているタープの記事で扱っている。夏の日射をどう考えるかは DOD「いつかのタープSUMI」レビュー のほうが詳しい。
4. グランドシートが付属しなくなり、フロントポールの素材も変わった
ここが値段の話に直結する。旧キノコテントの公式ページは、付属品にグランドシートを挙げており、耐水圧欄も「フロア、グランドシート:3000mm」と書いていた。ところがキノコテント2のセット内容には、グランドシートが出てこない。材質欄にも耐水圧欄にも記載がなく、公式FAQも「本製品には付属しておりません」とはっきり書いている。
グランドシートは、テントの下に敷いて底面を守る布のことだ。旧モデルは箱に入っていたが、キノコテント2は別に用意することになる。同じ公式FAQが別売の「ワンポールテントM用グランドシート」が適合すると案内しており、製品ページ上の参考価格は4,250円(税込)だ。価格差15,400円を見るときは、ここも足して考えたい。
もうひとつ、フロントポールの材質がアルミ合金からグラスファイバーに変わっている。公式ページはキノコテント2について「アーチ状のフロントポールを採用し、柱に邪魔されない広々とした入り口を実現」と説明しているが、素材が変わったことがどう効くかまでは書かれていない。だから変わったという事実だけを記録しておく。
でかキノコテントエアーは6人用。ただし収納の「太さ」に注意
もうひとつの新作が、エアフレーム式の「でかキノコテントエアー」(T6-245)だ。ポールの代わりに空気を入れたチューブで自立させる構造で、価格は129,800円(税込)。
- 組立サイズ:約W440×D470×H230cm
- インナーサイズ:約W415×D360×H210cm(床面積 約14.94㎡)
- 収納サイズ:約W70×D38×H38cm
- 重量:約18.2kg
- 収容可能人数:大人6名
- 耐水圧:フライシート3000mm/フロア5000mm
- 付属品にエアポンプ・エアホース・リペアパッチを含む
人数について補足しておく。プレスリリースの画像キャプションに「中は広々、大人4名が寝られます」という一文があるが、これはまったく同じ文が「キノコテント2」の画像にも付いている。キノコテント2の収容可能人数は大人4人なので、この一文をでかキノコテントエアー固有の就寝人数として読むことはできない。スペック欄の収容可能人数は、公式製品ページ・アルペンのポップアップ告知とも6名だ(告知は「6人用大型テント」と書いている)。人数で迷ったら、キャプションではなくスペック欄のほうを見ればいい。
インナーの高さ210cmについては、公式ページが「大人が立ったままでも頭上が気にならず、テント内での着替えや移動もスムーズに行えます」と説明している。ただし背の高いテントほど、結露と換気の設計が効いてくる。秋以降に使うなら 秋のテント結露はなぜ増える? もあわせてどうぞ。
収納については、勘違いしやすいので数字を分けて書く。長さは約70cmで、キノコテント2の約100cmより短い。ここだけ見ると積みやすそうだが、断面は25×25cmから38×38cmに太っている。体積で比べると 62,500cm³ → 101,080cm³ で約1.6倍だ。細長い荷物が太く短い荷物に変わる、と考えたほうが実態に近い。なお公式のセット内容にはフロントポールも入っているので、ポールを一切積まなくていいわけではない。
2026年キノコシリーズ 9製品と価格
プレスリリースに載っている製品と税込価格を並べる。発売日については、公式製品ページ・リリースのどちらにも具体的な日付の記載を確認できなかった(リリースには「順次発売開始」とある)。だからここには日付を書かない。
| 製品名 | 価格(税込) |
|---|---|
| キノコテント2 | 55,000円 |
| でかキノコテントエアー | 129,800円 |
| でかキノコエアー用マットシートセット | 29,700円 |
| ペリーワゴン(新色:キノコドット柄) | 17,600円 |
| ぱんぱんポンプ | 14,190円 |
| でかキノコエアー用クリア窓 | 11,000円 |
| キノコテント2用クリア窓 | 9,460円 |
| モブチェア(新色:キノコドット柄) | 3,850円 |
| キノコココシート | 3,850円 |
| ミニキノコライト(新色:バイオレット) | 2,970円 |
表が10行あるのに「9製品」なのは、数え方の違いだ。リリースはクリア窓2種を1つの枠でまとめて紹介しており、それで9製品になる。この記事では価格が別々なので、分けて書いた。
テント2つに加えて、既存の人気ギア(モブチェア・ペリーワゴン・ミニキノコライト)に新色を足す形が中心だ。クリア窓が別売りのオプションとして両テントぶん用意されているのは、押さえておくと予算の見積もりがぶれない。
実物を見られる場所と期間
数字だけでは決めきれないのがテントだ。DOD公式のお知らせによると、発表にあわせて2つのポップアップが動いている。
- DCM 23店舗「キノコ祭り」(2026年9月1日告知)……2026年9月4日(金)スタート。主な展示製品はキノコテント2/ペリーワゴン(キノコレッド)/モブチェア(キノコレッド)/キノコココシート。2026年10月頃より第2弾の開催が予定されていると告知されている。
- アルペンアウトドアーズ・スポーツデポ 46店舗(2026年8月27日告知)……2026年9月4日〜9月27日。でかキノコテントエアーを体感できる内容で、アルペン限定色のレッドが案内されている。同じ会場に「いつかのタープSUMI」なども並ぶ。
店舗ごとに展示内容や在庫は変わるので、出かける前に告知ページで対象店舗を確認してから動くのが確実だ。特にアルペン側は9月27日で期間が切れる。
まとめ
- キノコテント2は、旧キノコテント(販売終了)に対してインナー床面積 約7.14㎡ → 約10.03㎡(約1.40倍)。メーカーの言う「1.4倍」は公式の実寸で検算しても一致した
- インナー高さは148cm → 175cm(+27cm)、収容可能人数の表記は「大人2名 子供2名」から「大人4人」へ
- 一方で収納長は90cm → 100cm、重量は11.2kg → 14kg。積載と運搬の負担は増えている
- フライシートの耐水圧は3000mm → 2000mm。代わりに遮光コーティングとUVカット加工が加わっている。理由は公式に説明がないので断定しない
- 旧モデルに付属していたグランドシートが、キノコテント2には付属しない(公式FAQに明記。適合する別売品の参考価格は4,250円)。フロントポールもアルミ合金からグラスファイバーへ。価格差15,400円はここも含めて見る
- でかキノコテントエアーは公式表記で大人6名。収納は長さ70cmと短いが断面が太く、体積では約1.6倍になる
- 発売日は、公式・リリースのいずれにも具体的な日付の記載を確認できなかった
スペックの話はここまで。使い勝手は、店頭で実物を見てから判断してほしい。9月中はその機会があるほうの月だ。
参考にした情報源
- DOD公式 キノコテント2(レッド/ブラウン)T4-235-RD/BR
- DOD公式 キノコテント(レッド)T4-610-RD ※販売終了
- DOD公式 でかキノコテントエアー(レッド/ベージュ)T6-245-RD/BG
- ビーズ株式会社 プレスリリース「アウトドアに『キノコ旋風』再来!DODが全開発ノウハウを注ぎ込んだ『キノコシリーズ決定版』の9製品が一挙にHere we go!」(2026年9月4日)
- DOD公式お知らせ「あの人気ギアが続々キノコ化!DCM23店舗でDOD『キノコ祭り』ポップアップが9/4から先行スタート」(2026年9月1日)
- DOD公式お知らせ「DODの新型エアテント『でかキノコテントエアー』を体感!全国のアルペン46店舗で期間限定ポップアップ開催(2026/9/4〜27)」(2026年8月27日)
本記事の数値は2026年9月5日時点で上記の公式ページに掲載されていたものです。価格・仕様・開催期間は変更されることがあります。購入・来店の前に必ず公式の最新情報をご確認ください。


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